
コロナ渦をきっかけに在宅ワークが普及したことで、自宅にテレワークブースを設置しようと考えている方も多いのではないでしょうか。テレワークブースにはさまざまな種類があり、価格や耐荷重、遮音性能などが異なります。製品を購入してから「設置できなかった」と判明するケースも少なくありません。
そこで今回は、自宅へのテレワークブース導入を検討している方に向けて、搬入・設置前にチェックしたいポイントを紹介します。
テレワークブースの設置前に確認したい5つの要素
自宅にテレワークブースを設置したいと思ったものの、どの製品を選べばよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。製品を選ぶ際には、価格だけでなく、以下の5つのポイントに着目してみましょう。
・耐荷重:製品の重量に対して床が耐えられるか
・搬入経路:エレベーターや廊下を通れるか
・電源:電気工事が必要か
・空調:ブース内に熱がこもらないか
・遮音性能:外部からの音を遮れるか
とくに、耐荷重と搬入経路は、重要な要素です。購入後に変更できない部分なので、製品の購入前に確認しておきましょう。
テレワークブースの主な種類と特徴
テレワークブースは、主に「簡易組み立て型」と「本格設置型」の2種類に分けられます。それぞれ構造や遮音性能、価格帯などが異なるため、用途や設置環境に合わせて選ぶことが大切です。
ここでは、2つのタイプの特徴やメリットを紹介します。
簡易組み立て型テレワークブース
簡易組み立て型テレワークブースとは、工具を使わずに設置できる軽量タイプのブースです。パネルやフレームを広げて固定するタイプが多く、数万円台から購入できます。設置や移動が比較的簡単で、限られたスペースにも導入しやすいため、集合住宅にも適しています。
ただし、遮音性能は限定的で、周囲の生活音を完全に遮断することはできません。また、換気ファンが備わっていない製品も多く、長時間使用すると内部に熱や空気がこもる可能性があります。
そのため、短時間のデスクワークや、周囲の視線を遮って作業に集中したい場合におすすめです。
本格設置型テレワークブース
本格設置型テレワークブースは、複数のパネルを組み合わせて設置する個室タイプのブースです。遮音性に優れており、オンライン会議や商談など、周囲への音漏れを抑えたい場面に適しています。換気ファンや照明、電源設備などが備わっている製品も多く、長時間の作業にも対応しやすい点が魅力です。
一方で、本体重量が大きい点には注意が必要です。製品によっては300kgを超えるものもあり、自宅に導入する際は床の耐荷重や設置スペースを事前に確認する必要があります。
基本的には専門業者が現場で組み立てるため、簡易組み立て型と比べて導入費用や設置の手間がかかります。しかし、遮音性や快適性を重視する方にとっては、使い勝手のよい選択肢といえるでしょう。
搬入・設置前に確認したい4つのポイント
テレワークブースを導入する際は、本体の性能や価格だけでなく、搬入経路や設置環境について確認することが大切です。とくに本格設置型は、サイズや重量が大きいため、事前に確認が欠かせません。
ここでは、搬入・設置前に確認したい4つのポイントについて解説します。
寸法
まずは、テレワークブースの本体寸法と設置スペースを確認しましょう。本体が収まる広さがあっても、扉の開閉や組み立て作業に必要なスペースが確保できなければ、設置が難しくなる場合があります。
また、搬入時には玄関や室内扉の幅・高さ、廊下の曲がり角、天井高なども確認が必要です。本格設置型は現場で組み立てる製品が多いため、完成後の寸法だけでなく、搬入する部材のサイズも把握しておきましょう。
重量
本格設置型のテレワークブースは、製品によって300kgを超えるものもあります。そのため、設置場所まで安全に搬入できるか、事前に重量を確認することが大切です。
また、本体重量だけでなく、使用する人やデスク、パソコンなどの機材の重さも考慮する必要があります。一度設置すると簡単には移動できないため、日当たりやコンセントの位置、生活動線なども踏まえて設置場所を決めておきましょう。
エレベーター
マンションやオフィスビルの上層階に設置する場合は、エレベーターで部材を運搬できるか確認しましょう。とくに注意したいのが、エレベーター内部の幅・奥行き・高さと、扉の開口寸法です。内部に十分なスペースがあっても、扉の幅や高さが足りず、部材を搬入できないケースがあります。
エレベーターを利用できない場合は、階段での運搬や特殊な搬入作業が必要となり、追加費用が発生する可能性もあります。事前にメーカーや施工業者へ搬入経路を伝え、対応できるかどうか確認しておくと安心です。
床荷重
テレワークブースを設置する際は、床がどの程度の重さに耐えられるかを示す「床荷重」の確認も欠かせません。床荷重の設計上の目安は、一般的な住宅で180kg/㎡、事務室で290kg/㎡とされています。
ただし、建物の構造や床の仕様によって条件は異なります。とくに本格設置型は重量が大きく、脚部など一部分に荷重が集中する場合もあるため、本体重量を設置面積で割るだけでは安全性を判断できません。
マンションの場合は管理会社や管理組合、戸建ての場合は施工会社などに相談し、設置の可否を確認しましょう。賃貸物件では、大型設備の持ち込みや床材の保護、退去時の原状回復についても事前に確認しておくことをおすすめします。
自宅への設置が難しい場合の選択肢
床の耐荷重や搬入経路などの問題で、自宅へのテレワークブースの設置が難しい場合には、本格設置型にこだわらず、別の方法を検討してみましょう。
簡易組み立て型テレワークブースを選択する
重量やサイズの問題で個室型テレワークブースの導入が難しい場合は、簡易組み立て型テレワークブースを検討してみましょう。軽量で設置や移動がしやすく、限られたスペースでも導入できます。
ただし、本格設置型と比べると遮音性能が低いため、主にオンライン会議で使用する場合には十分に効果を得られない可能性があります。一方、周囲の視線を遮って集中したい場合や生活音をある程度軽減したい場合には適しています。使用する目的や用途に合わせて選ぶことをおすすめします。
コワーキングスペースで使用感を確かめる
購入前に使用感を確認したい場合には、個室ブースを設置しているコワーキングスペースを利用してみましょう。実際にブース内で作業することで、遮音性能や室内の広さ、圧迫感、換気の状態などを確かめることができます。カタログや製品写真だけではわかりにくい部分を体験でき、自分に合った製品選びの参考になるでしょう。
タイミングを改めて検討する
現在の住環境では設置が難しい場合には、転居やリフォーム、オフィス移転などのタイミングで改めて検討してみましょう。転居先を選ぶ際に床の耐荷重や搬入経路、設置スペースなどを確認しておくことで、テレワークブースの導入をスムーズに進められます。
必要な条件を整理し、適切なタイミングで導入することで、快適な環境を整えられることでしょう。
まとめ
近年、在宅ワークが普及したことで、テレワークブースの導入を検討する方が増えています。テレワークブースを設置することで、自宅でも集中できる作業環境を整えられますが、製品選びは慎重に検討することが大切です。
とくに本格設置型テレワークブースの場合、サイズや重量が大きいため、導入前に搬入経路や設置スペース、床の耐荷重などを確認する必要があります。設置が難しい場合には、簡易組み立て型テレワークブースを選んだり、事前にコワーキングスペースを活用したりするのがおすすめです。
本記事が、テレワークブース導入の参考になれば幸いです。





